犬の服は可愛さを引き立てるだけでなく、寒さや汚れからワンちゃん自身を守るためにも有効です。
しかし、犬が服を嫌がることも少なくありません。
なぜ犬が服を嫌がるのか、どうすれば快適に着せられるのかについて、今回は詳しく解説します。
また、愛犬にぴったりの服を選ぶためのポイントも紹介します。
1. 犬が服を嫌がる理由
犬が服を嫌がる理由は個体差もありますが、大きく分けて以下の4つに分類できます。
1-1. 身体的な違和感
犬は元々、服を着る必要がない動物です。
自然界では毛皮が体を保護する役割を果たしているため、服を着せられることに対して身体的な違和感を覚える犬が多いです。
初めて服を着るワンちゃんの場合は特に嫌がりやすい傾向があります。
1-2. サイズや素材が合わない
犬の体型に合わない服や、肌触りの悪い素材で作られた服は、犬にとって不快なものになります。
たとえば、袖口が狭い服や、硬い素材の服は動きにくく、犬が嫌がる原因となります。
特に敏感肌の犬にとって、洋服の素材は重要なポイントです。
1-3. 慣れていない
犬は基本的に服を着るという行為自体に慣れていないことがあります。
特に、幼犬や初めて服を着せられる犬は、服を異物として捉え、ストレスを感じることが多いです。
1-4. 行動の制限を感じる
服を着ることで犬の動きが制限されることもあります。
特に、タイトな服や伸縮性のない素材は犬の自由な動きを妨げ、結果として服を嫌がる原因になります。
2. 犬に服を着せるメリット
犬が服を嫌がる理由がある一方で、適切な服を着せることで多くのメリットもあります。
2-1. 寒さ対策
小型犬や短毛種の犬は寒さに弱い傾向があります。
冬場や冷え込みが厳しい季節には、体温を保つために服を着せることが有効です。
2-2. 皮膚保護
アレルギーや皮膚病を抱えている犬にとって、服は外部からの刺激を軽減する役割を果たします。
また、散歩中に草木やほこり、虫などから皮膚を守るためにも服は役立ちます。
2-3. 汚れ防止
散歩中や外遊びの際、服を着せることで泥や汚れから犬の体を守ることができます。
特に雨の日やぬかるんだ場所を歩く場合、服を着ていると帰宅後のケアが楽になります。
2-4. 迷子対策や反射素材の活用
散歩中の万が一に備えて、名前や連絡先が書かれた服を着せておくと、迷子になった際に発見されやすくなります。
また、夜間の散歩では、反射素材の服を着せることで車や自転車から見えやすくなるため、安全性が向上します。
3. 犬が服を嫌がらないための工夫
犬が服を嫌がる場合でも、適切な対処をすることで慣れさせることが可能です。
以下のポイントを押さえて、愛犬に快適な服選びをしましょう。
3-1. 徐々に慣れさせる
最初から長時間服を着せるのではなく、短時間から始め、徐々に時間を延ばしていくと良いでしょう。最初は短い散歩や家の中での着用を試み、犬が服に慣れるまで見守りましょう。
3-2. サイズ選びにこだわる
犬の体型に合ったサイズの服を選ぶことが重要です。
きつすぎず、緩すぎない服が理想です。
しかし、首回りは指が一本入るくらいの余裕を持たせましょう。
また、犬種ごとにフィットするデザインも異なるため、犬種専用のサイズガイドを参考にすると良いでしょう。
なお、犬の洋服を選ぶ際には、下記のサイズ(首回り、胴回り、着丈、ウエスト)を判断材料にするため、事前に計測しておくことをオススメします。
また、通常は人間と同じようにXS・S・M・L・XLのようにサイズがあります。
その他にも「D」がつくサイズがあります。これはダックスフント用のサイズという意味なのでご注意ください。
3-3. 柔らかい素材を選ぶ
肌触りの良い柔らかい素材の服を選ぶことで、犬の違和感を減らすことができます。
コットンやフリース、伸縮性のある素材が人気です。
特に敏感肌の犬には、オーガニック素材やアレルギー対策が施された服を選ぶことをおすすめします。
3-4. 肯定的な体験を与える
服を着せた際に褒めることで犬に服を着ることをポジティブな経験として認識させることができます。
また、服を着ている時におやつなどを与えて「服を着ているといいことがある」と覚えさせることも有効です。
筆者の愛犬達も基本的には上記のやり方でまずは慣れてもらっています。
さらに、散歩など楽しいアクティビティと関連付けることで、犬が服を着ることを楽しむようになる可能性も高まります。
4. 服を嫌がらない犬種と嫌がる犬種
すべての犬が服を嫌がるわけではありません。
犬種によっては服を着ることに対して抵抗が少ない犬もいます。
逆に、特定の犬種は服を嫌がることが多いです。
4-1. 服を嫌がりにくい犬種
- プードル: 巻き毛のため、服を着ることで毛が絡まるのを防ぐことができ、快適さを感じやすいです。
- チワワ: 小型犬で寒さに弱いため、服を着せられることが多く、慣れている犬が多いです。
- ダックスフント: 胴が長く、服を着ることで体温を保ちやすくなるため、比較的嫌がりにくいです。
4-2. 服を嫌がりやすい犬種
- シベリアンハスキー: 厚い毛皮を持っているため、服が不要と感じることが多く、違和感を覚えやすいです。
- ゴールデンレトリバー: 長毛種であり、毛が絡まりやすいため、服を着ることを嫌がる場合があります。
※上記はあくまでそういわれているというだけで、実際のところはワンちゃんの性格や好み、体質によるところが多いかと思います。ご注意ください。
5. 犬の服選びのポイント
犬が服を嫌がらないためには、適切な服選びが重要です。以下のポイントに注意しましょう。
5-1. 季節に応じた素材を選ぶ
夏には通気性の良い素材、冬には保温性の高い素材を選びます。
特に夏場は熱中症のリスクが高いため、軽量で通気性の良いメッシュ素材が最適です。
一方、冬場はフリースやウール素材の服が防寒対策に役立ちます。
5-2. 犬の活動量に合わせたデザイン
活発な犬には動きやすいデザインの服を選びましょう。
伸縮性があり、袖や足回りが広めに設計されている服は動きの自由度を高めます。
また、激しい運動をする犬には耐久性のある素材を選ぶことが大切です。
5-3. 着脱が簡単なものを選ぶ
犬が服を嫌がる原因の一つとして、着脱が困難であることが挙げられます。
特に、頭を通すタイプの服は嫌がる犬が多いため、背中やお腹側で開閉できるデザインであれば着せやすく違和感を感じにくいです。
6. まとめ
犬が服を嫌がる理由は、身体的な違和感やサイズ、素材の問題、慣れていないことなどが考えられます。
しかし、適切なサイズや素材、デザインの洋服を選び、ポジティブな経験として慣れさせることができれば服を嫌がらずに着れるようになります。
今回の記事を参考にしながらワンちゃんに合った服を選んであげてください。
ワンちゃんと飼い主様の両方が幸せになれますように。
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